[新聞報道] 毎日新聞2004年8月8日(日曜日)27面



中国・重慶爆撃「悲劇、二度と」 東区で生存者の証言聞く集い

 日中戦争当時、旧日本軍の中国・重慶市への無差別爆撃で、親族を失うなどの被害を受けた同市在住の中国人男性2人を招き、東区光町2の広島ロードビルで7日、「重慶大爆撃幸存者(生存者)の証言を聞く集い」があった=写真
 県日中友好協会青年委員会の主催で、元新聞記者の高原さん(75)と元技術労働者の程銘さん(68)が証言。旧日本軍の爆撃で祖父や父を失った程さんは「日本の無差別な爆撃で、私の人生は変わってしまった。日中両国はこの悲劇を繰り返さないよう、友好関係を築かねばならない」と訴えた。
 日中戦争で、旧日本軍は1938年2月〜43年8月の5年半の間、国民党政府の首都だった重慶を重点的に爆撃。市民も巻き込む無差別爆撃で、中国側統計によると、死者は計9218人に上ったという。
【遠藤孝康】