《シリーズ・『裁かれる細菌戦』 vol.3_9ページ》






2000年12月8日の731部隊細菌戦裁判で証言

歴史学者による鑑定書


日本側の文書・記録にみる731部隊と細菌戦
──井本熊男「業務日誌」に現れる細菌兵器使用の記述を中心に──

中央大学商学部教授 吉見義明

プロフィール●よしみ・よしあき

歴史学者。日本近現代史を専攻。日本人の戦争体験、日本軍の毒ガス戦、「従軍慰安婦」、占領期の民衆意識などを研究。1933年、防衛庁防衛研究所図書館で、井本日誌などの中に細菌戦に関する記述を発見。これによって、731部隊や南京の1644部隊による細菌戦の事実が証明された。実施地(浙江省寧波・〓州・江山、湖南省常徳)の特定や参謀本部を中心とする陸軍中央の指示も明らかに。著書に『従軍慰安婦』(岩波新書)、『七三一部隊と天皇・陸軍中央』(共著/岩波ブックレット)など。

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